<雄神パワースポットトライアングル>

「雄神神社」「弁財天社(元雄神神社)」「山上の池」を結ぶエリア一帯を、「雄神パワースポットトライアングル」と呼ぶ。いわば、神秘エリアである。西暦80年に鎮座したと言い伝えられ、雨の神、谷川の神、水の神の三体の神を祀り、庄下の郷36ヶ村から崇敬を集めた雄神神社。庄川流域4万ともいわれる農家を洪水から守る水神が祀られる弁財天社(元雄神神社)。そして、三条山の頂上付近に位置し、古くから雨乞いの場所ともなっていた山上の池。それらがちょうど二等辺三角形で結ばれるエリアである。この水や弁天様にまつわる3か所のスポットを全部廻れば何かご利益がある・・・かも。

  そのちょうど要の位置にあるのが、「弁天温泉」。庄川を見下ろす断崖絶壁の上にある温泉施設で、里近くにありながら、高さ4~50メートルの垂直に切り立った崖の上にあるので容易に近づけない隠れ宿。中世の山城「壇の城」の跡地に建てられていることでも有名。パワースポットを訪ねた際には、トイレ休憩に食事にぜひ訪ねてみたい。レトロな昭和の雰囲気が楽しめるはずである。

 

<弁財天社>

  弁財天付近は、古くは雄神神社のあった場所である。(元雄神神社)天正13年(1585年)に中部地方を襲った大地震により赤岩付近で山体崩壊が起こり、二十日間ほど庄川が堰き止められ、その鉄砲水が雄神神社の社殿やご神体を押し流した。伝説では、洪水の復旧の様子を視察に訪れた前田利長が庄川の瀬の中に小島のように残っている岩が、洪水の際に、下流の、特に高岡の瑞龍寺を守ってくれたのではないかと思い、それの感謝の意を込めて弁財天を祀ったとされる。

   毎年7月25日には氏子や用水関係者が集まって例大祭が行われている。また、33年ごとに御開帳大祭が盛大に行われ、近郷近在から多くの参拝者が訪れる。(次は2057年の7月の予定)

 <雄神神社>

  藤井の神主さんの持ち宮は、雄神神社、高瀬神社など23社ある。それは、栴檀山から太郎丸や五郎丸、福野、婦中地区まで広範囲に及ぶ。

   高おがみの神、闇おがみの神、闇みずはのめの神を祀る。(闇みずはのめの神の代わりにせおりつ姫の神という説もある)800年代初頭の創建らしいが定かではない。 記録によれば、3度移転している。弁財天→東の栗林の中(1585年)→東山山麓(1663年)→勝負見(1710年) その後何度か焼失、再建を繰り返して今日に至る。

 

  広上川や雄神川の水を治める神様として、広く庄下の郷36カ村の総社として崇敬を集めた。古くから庄地区の春祭りは4月3日であったが、広谷川の下流にあった畑野新、中野新、種田などでは貰い祭りといって、その日の仕事は休みにして雄神神社に参拝する習慣があった。ほとんどの村では、明治中期頃まででやめたが、種田では、その習慣が大正末期頃まで残っていたという。

<山上の池>

 城端の縄が池と地下で通じ、二つの池を竜神が行き来していたという。干ばつの際に、その龍神に雨乞いをすると雨が降るという言い伝えがあり、雄神神社62代宮司であった藤井秀直が祭主となり池の端に祭壇を設けて祈祷したところ、黒雲急に沸き起こり大粒の雨が降りだして田畑の作物が豊かに実ったという。最近では、昭和48年の異常渇水の際にも、67代宮司藤井秀直によって雨乞いの祈祷が行われている。

 方位磁針が狂って正しい方向を指さなくなり、時には針がクルクル回ってしまうという、いわゆる「ゼロ磁場」の場所であることでも知られている。その言い伝えも本当かどうか定かではない。ぜひ確かめに訪れてみてほしい。おじょろ様に会える・・かも。

 <壇の城跡>  

   築城年代及び築城主は明らかではないが、1300年代半ば、桃井氏が壇ノ山に築城したとされる説が有力。その後、1500年代には石黒氏の居城となるも、天正年間に上杉氏に攻められ落城したらしい。一説には、神保氏の居城となったともされる。

   壇の城と千代が様城は、別の城だという説もあるが、最も有力なのは、壇の城は、別名「台所屋敷」とも呼ばれた平時の居館であり、1.5キロほど離れた三条山の上にある千代が様城が詰めの城という説である。

   壇の城の規模は、東西約100メートル、南北約87メートル。千代が様城は、東西約64メートル、南北約13メートル程と言われる。

 

   金屋は壇の城の主が、刀や馬具、農具などの製造のために鍛冶職人を呼び寄せたものである。火を扱うため、あえて城から離れたところに住まわせた。また、古くから飛騨や五ヶ山からの木材の集散地であったことから、その仕事に使う鳶口などの製造もおこなっていたと考えられる。

<小牧ダム>

庄川を雄神地区から2~3キロさかのぼったところに小牧ダムはある。昭和5年に完成した当時は「東洋一のダム」と呼ばれた重力式コンクリートダムである。堤高が79.25メートル。堤頂長300.84メートルとなかなか迫力で一見の価値がある。右岸側には非常に珍しいアユの遡上のためのエレベーター式魚道が設けられ、上流左岸側には、飛騨の山中から流されてきた木材を下流側へと渡す「チェーンコンベア」の面影が残っている。いずれも使われなくなって久しい。

<庄川峡遊覧船>

小牧ダムのダム湖から上流部の庄川峡の切り立つ深いV字峡を進む遊覧船である。往復約1時間の大牧温泉コースと往復約25分の長崎橋周遊コースとがある。いずれも一日4往復の便があるので、ぜひ乗ってみたい。両岸に屏風のように切り立った迫力ある峡谷美や湖面に映る四季折々の景色は必見。市街地から10分程度。そんな身近なところに迫りくる峡谷と赤い橋、深い緑の湖面が織りなすパノラマが開けることに驚かれるに違いない。

<庄川合口ダム>

庄川に18あるダムのうち最下流に位置している。昭和16年に完成したダムで、現在は水力発電や飲料水・工業用水の供給などのためとしても使われているが、もともとは富山県西部一帯に農業用水を供給する目的で作られたもの。付近にあったいくつもの用水の取水口を一つにまとめ、約12,000ヘクタールを灌漑している。左岸脇には階段式の魚道が設けられ、下流部の魚が上流部に遡れるようになっている点が珍しい。

アニメ「Another」に登場する架空のダムのモデルとなったことでも有名。

<庄川合口ダムのダム湖>

庄川峡を流れ下ってきた川の水が最後に行きつくダム湖の姿は驚くほど穏やかである。湖面を流れる川霧は、周りの木々の緑を霞ませ幽玄な雰囲気を醸し出している。庄川水記念公園の水辺散策遊歩道からみるエメラルドグリーンに彩られた湖面は、見るものに心の安らぎを与えてくれる。

近年、穏やかな湖面を利用して、サップなどのアクティビティを楽しむ人も増えてきている。

 

<庄川清流パークー砺波市パット・パークゴルフ場―>

県内屈指のロケーションを持つこのゴルフ場は、日本パークゴルフ協会公認の全4コース、36ホール。近くの日帰り温泉で汗を流して帰るもよし、温泉に泊まってゆっくりとゴルフ談議に花を咲かせるもよし、温泉や宿泊とセットにして楽しめるところが人気の秘密。もちろん、そこでは地元の食材を生かしたおいしい食事も楽しめる。クラブハウスでは、クラブやボールを貸してくれるので初心者はもちろん、上級者でも、すき間時間に手ぶらでふらっと立ち寄れる。

<ゆずの郷やまぶき>

 庄川河畔に立つ庄川清流温泉の日帰り温浴施設。ナトリウム塩化物・炭酸水素塩の泉質は、美人の湯としても人気が高く、近隣の市町からも訪れる人が絶えない。料金は、中学生以上の大人が510円、小学生が310円と割安設定となっており、小学生未満は無料というのもうれしい。

 パットゴルフ・パークゴルフ場と隣接しているので、ひとしきりプレーを楽しんだ後に汗を流すということがあってもいいし、館内にあるお食事処酒処「ほたる」で本格的な長崎ちゃんぽんなどに舌鼓を打つのもいい。付近の観光の際に気軽に立ち寄れるスポットである。

 

<カフェおがみ>

 雄神集会センター内にあるカフェ。平日午前中のみの営業ながら、お茶をしに訪れる人が絶えない。麻雀やトランプなどを楽しみにしている常連さんも多く、にぎやかな笑い声が溢れる。カフェを運営しているのは、雄神楽天塾のお姉さんたち。家庭的な雰囲気で気さくに接待してくれるのもここの特徴である。

 また、カフェの入口には、地元の農家さんが持ち込む四季折々の地場産新鮮野菜が並ぶ。不揃い、不格好のものが混じっていてもご愛敬。安心・安全と安さが売り物である。

<弁天温泉>

 桜の木々に囲まれた神秘的な温泉。4~50メートルほどの断崖絶壁の上に立ち、庄川を眼下に見下ろしながら岩壁を削った急坂を行くとそこは玄関である。人里からほど近く標高130メートルほどにありながら、外界と隔絶された秘湯の趣がある。京都の先斗町で腕を磨いたというここの主人の作る料理も最高。食事だけ宴会だけの利用もできる。(要予約)

 室町末期から戦国時代にかけて、庄東山地の見晴らしのいい高台に作られた山城の一つ「壇の城(庄城)」があったところに建てられているのも興味深い。パワースポットトライアングルを訪ねた際の宿泊や休憩場所として利用すれば、話のネタになること請け合い。

 

<となみ野庄川荘一萬亭>

 庄川河畔にある温泉宿。ゆずの郷やまぶきと同様庄川清流温泉で泉質も上々。美容や健康にいいとされている。さわやかな川風が吹き渡る開放的な露天岩風呂は、訪れる人々を心身ともにリフレッシュしてくれる。

 プレイする様子が部屋からも望めるパークゴルフ場は、さながらホテル直営の施設の感さえする。仲間とパークゴルフと温泉を楽しむ・・・ちょっとしたリゾート感覚が味わえるのもうれしい。

 

<鮎や>

 季節の鮎料理の店である。庄川温泉郷にある4つの鮎料理の店の一つ。清流庄川にかかる雄神橋のたもとの目立つ場所に立っていることもあってシーズンには訪れる人が絶えない。庄川の清流で育った鮎は格別で、えぐみのない鮎本来の味が楽しめると好評である。